平成30年度発足 新学術領域研究
発動分子科学

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発動分子科学ミニスクール@京都大学

2019年10月26日に京都大学ウイルス・再生医科学研究所にて、「発動分子科学ミニスクール」と題し、計画研究・笠井倫志先生のラボ見学・研究紹介ツアーを、化学系2名、生物物理学系2名の研究者とで実施しました。

 

笠井グループでは、細胞膜における蛋白質の挙動を、1分子のレベルで観測する高感度な蛍光顕微鏡と、それを用いた解析法を開発しています。その顕微鏡を実際に見させて頂き、また試料を用いた計測を実演して頂きました。

  

 研究紹介では、これまでのシグナル伝達蛋白質やイオンチャネル分子についての研究成果について紹介して頂くと共に、どのような強みを持つ計測手法であるかを分かりやすく教えて頂きました。複数の蛋白質間の協奏的な振る舞いをリアルタイムで観測・解析できる点において強みを持つほか、偏光顕微鏡観測により1分子の配向状態までを高い分解能で観測できることなどを説明して頂きました。前者については、化学系の研究と結びつくことで、「二次元空間でのホストゲスト化学」と表現されるような新しい研究分野を切り拓く可能性を感じさせました。

 

 共同研究も歓迎ということです。生体分子を対象にした研究のみならず、化学的な研究と結びついてくるととても面白くなると感じさせられたミニスクールになりました。(文責:景山義之)